”夢を持って野球を楽しもう”
千葉ドリームスターは2009年に誕生した、千葉県唯一の身体障害者野球チームです。全国大会制覇を目標に掲げ、選手1人1人が”夢を持って”仲間と切磋琢磨しながら活動に励んでいます。
チーム誕生のきっかけは08年に遡ります。
千葉県出身で、当時読売巨人軍の主力であった小笠原道大選手が移籍2年目のシーズンを終えた同年オフ、身体障害者野球チーム「神戸コスモス」から手紙が届き、練習場を訪ねました。
選手たちが楽しく野球する姿を目の当たりにし、「衝撃的だった。みんなの目が輝いている。体から出てくるエネルギーを感じた」と感銘を受けます。
そこで地元である千葉県に障害者野球のチームがあるか調べたところ、存在していないことが分かりました。
事故や病気による後天性の障害を持つ選手も多く、「心が塞ぎがちになってしまった人たちが野球をきっかけにまた前を向いてほしい」とチームを立ち上げることを決意。
”夢を持って野球を楽しもう”そんな想いを込めて、居を構える市川市の地域名を冠し「市川ドリームスター」と命名しました。
発足当初は街でチラシを配るなど選手集めに奔走していました。2011年に読売新聞の選手募集記事をきっかけに徐々に応募者が増え、チームとして本格的な活動を開始。2014年には最初の目標である「日本身体障害者連盟」に加盟を果たし、関東甲信越大会でベスト4に上がります。
2017年には関東甲信越大会を念願の地元市川市で開催し初の準優勝、2018年からは毎年ほっともっとフィールド神戸で開催される「全国身体障害者野球大会」へ進出。2019年には全国ベスト4まで来ました。
そして2020年、千葉県全体へ活動を広げていることから「千葉ドリームスター」に改称。目標の全国制覇を目指すべく毎週練習に励んでいます。
持っている障害は選手それぞれ。片腕に障害がある選手もいれば半身麻痺、そして義足の選手もいます。個々がハンデと向き合いながら努力し、健常者に負けない打球を飛ばす・キレのある変化球で三振を奪う。選手・スタッフ共々、野球が生きがいとなっています。
2021年、ドリームスターは本格的に発足してから10年の節目を迎えました。これからも野球を通じ、身体障害者野球の発展・千葉県を盛り上げられるように精進しています。